2010年01月02日

恐怖の存在・・・

恐怖の存在・・・






 俺の好きな作家、マイケルクライトン・・・
マイケル・クライトン(Michael John Crichton、1942年10月23日 - 2008年11月4日)はアメリカ合衆国シカゴ生まれの小説家、SF作家、映画監督、脚本家である。テレビドラマ『ER』では製作総指揮を務めパイロット版の脚本も手がけた。身長は206.6cm。
代表作にはジュラシックパークなども・・・。

 彼の著書は全て読破しているが、最近作で「恐怖の存在」というのがある・・・。
内容は、現在の行きすぎた環境問題への警鐘なのだが・・・。

 あまりにも影響力が多いため、発刊とともに各界から、批判がでた問題作でもある。
この小説の中で、指摘された内容とは・・・、

1 海面上昇は加速しているのか?
  クライトンは、海面上昇を示すデータは存在しないとしている。これに関する指摘は、「最近の衛星によるデータが海面上昇 
  の加 速の証明にならないからといって、このことが海面上昇の加速が起きていないことの証明にならないことは確かだ。」
  としている。

2 寒冷化の傾向は温暖化と矛盾しているか?
  クライトンは、世界のすべての地点で温暖化の傾向が見られる訳ではないという主張をしている。これに関する指摘は、「気  候科学の専門家も認めている。限られた地理的範囲に着目すれば、地形、標高、植生、風況などの地域的要因が気候条件  を決定する上で重要となってくる。したがって、重要なのは広大な地域で気温データの平均をとることであり、平均された    データは明確に温暖化の傾向を示している。クライトンは寒冷化を示すために気温の測定地点を選り好みするという方策を   とった。これはありがちだが、的がずれている方法である。クライトンの第二の主張は、温暖化の進行が明らかなのは都市   部のみであり、温暖化の傾向は都市のヒートアイランド効果によるというものだ。この点については、過去10年間に様々な方  法を用いて繰り返し研究が進められてきた(過去18か月以内のいくつかの論文を含む)。ヒートアイランドは都市周辺で発生  し地域的な気温に影響を及ぼすことが知られているが、地球規模の気候に与える影響は無視できるほど小さいというのが   一致した結論である。さらに、人工衛星及び地上での観測によれば、最も急激な温暖化はカナダ北部やアジア北部といった  北極圏で起きている。言うまでもなく、こうした地域の人口はまばらで、気温に影響を及ぼしうる大規模な開発や都市化はま  れである。同様に、都市のヒートアイランドは、世界の海洋で観測されている温暖化を説明することができない。」である。
  
3 20世紀の気温について-1970年代に科学者は氷河期の到来を予測していたのではなかったのか?
  クライトンは、科学者は1970年代に氷河期が間近に迫っていると予測していたという。これに関する批判は、「気候変動の科  学で最も有名な俗説であり、科学者達は実際のところ、そのようなことは全く予測していない。地球の温度は1940年代から  70年にかけてわずかに寒冷化した。しかし、科学者は短期的な温度記録から何かを読み取ろうとするのはあぶないと指摘し  た(例えば全米科学アカデミーの報告書はさらなる調査研究を勧告した)。1970年代には氷河期のメカニズムについての研  究や報告が相次いだ。こうした研究論文によれば、氷河期のような気候現象には周期性があり、次の氷河期は約2万年程   度で到来する可能性があることが分かった(つまり、近い未来には到来しない)。」としている。

4 ハリケーンは増えているのか? 
  クライトンは、20世紀のハリケーンの傾向について調べた研究が引用し、この研究によると、ハリケーンが増える時期と減る  時期があったが、温度上昇が起きているのにも関わらず長期的な増加傾向は見られなかったとしている。これに関しての指  摘は「この点については、クライトンは正しい。2004年のハリケーンの季節にも、専門家はこの点を認めている。そしてクライ  トンは、温暖化によってハリケーンが増えたという架空の考えを作り出したうえで、科学者には認められていないこの考えを   批判しているのだ。しかしながら、最近の研究論文の中には、海の温度上昇によってハリケーンの平均風速のわずかな上   昇や降水量の増加を示しているものもある。(この結果は過去の観測によってある程度確かめられているが、科学的な論争  はまだ続いている。)」としている。

5 氷河 - 氷河は後退しているのか?
  クライトンは、全世界の氷河が後退しているという広く共有された知識についても、疑問を投げかけており、3つの論点はの   べている。a)世界の全ての氷河のデータは存在せず、b)長期にわたるデータはより限られた氷河にしか存在せず、c)ま    た、成長している氷河も存在する。これに関して指摘は、「この三つの論点は全て正しい。科学者は地球上の全ての氷河を  監視することはできず、また、例えば、ノルウェーでは氷河が前進していることがよく記録されており、地域的な降水量(積雪  量)の増加が原因のようだ。しかしながら、IPCCの報告書や最近の北極圏気候影響アセスメント(Arctic Climate Impact    Assessment)に述べられているように、南北アメリカ、ヨーロッパ、アフリカ、アジア及びオーストラリアの低・中・高緯度地域  で一貫して氷河が後退している傾向が見られる」としている。

6 ジェームス・ハンセンの1988年の議会証言-彼は問題を誇張したか?
  クライトンは、ジェームス・ハンセンの1988年の議会での証言を回想する場面で、ハンセンは証言の中で、将来の温暖化に   ついて恐怖を掻き立てるシナリオを発表したが、本によれば、2000年時点で、このシナリオは実際の観測データ(10年間で  0.11度C)より300%高かった(10年間で0.35度C)という。これに関して指摘は、「クライトンの小説でのハンセンの証言の記  述は真実ではなく、温暖化懐疑派としてよく知られているパトリック・マイケルズが10年後に歪曲して説明したものである[ハ  ンセンによる解説は、http://www.giss.nasa.gov/edu/gwdebate/ 及び http://columbia.edu/~jeh1/hansen_re-crichton.pdf   を参照]。」としている。

7 原因の特定 - 気候変動の原因は何か?
  クライトンは近年起きている温暖化と、未来に起こる温暖化の理由として三つの説明を挙げている。第一は、「『小氷河期』と  して知られる400年間の寒冷期が終わったことで自然に起きた、1850年からの温暖化」である。第二に、土地利用の変化を  挙げる。都市のヒートアイランド効果や森林破壊が原因だというのだ。第三の説明として、温室効果ガスの影響を認めるが、  すでに観測された気候変動の主要因ではなく、未来の気候変動に対する影響は「軽微である」と主張する。
  これに関して指摘は「第一の主張は、自然に起きた温暖化や温度の回復は温暖化懐疑派によってよく指摘されるが、懐疑  派からは、温度が元に戻るメカニズム(例えば気候システムの何が変化したことによって小氷河期から温度が回復したか)   についてまったく解説がない。第二の主張に関しては、多くの研究論文の示すところによれば、真実は全くの逆だ。一方で、  前述したように、クライトンは都市のヒートアイランドの影響を誇張している。多くの研究がヒートアイランドが地球規模の気候  に与える影響は無視できるほど小さいという結論を出しているのにも関わらずだ。第三の主張に関しては、地球全体の気候  変動を(加えて最近では局地的な気候変動をも)人為起源の温室効果ガスに関係づけた研究のことや、温暖化懐疑派です  ら、人為的影響についてはほとんど異論を唱えていないということを関知していないようだ。[例えばロジャー・ピルキー・ジュ  ニアのブログ http://sciencepolicy.colorado.edu/prometheus/の2004年12月27日の記事を参照]。」としている。

8 気候モデル-不一致はどの程度なのか?
  クライトンは異なる気候モデルによる温暖化の予測は400%もばらつきがあり、気候モデルは未来の気候変動について、一   致した結果を出しておらず、出すこともできないと指摘する。これに関して指摘は、「クライトンの主張はつまるところ、IPCCによ  る2100年の予測値の高い方(5.8度C)が低い方(1.4度C)より400%大きいということだ。これはモデルの相違や不確実性に  ついての妥当な表現とは言えない。IPCCによる予測の平均値である3.6度を中心に予測の幅を計算すると、60%となる。お  そらく、より重要なことは、予測の幅(1.4度Cから5.8度C)が広いのは、モデル自体に原因があるわけではなく、様々な温室  効果ガスの排出量シナリオが使われたためであるということだ。」としている。

 とまあ、このような訳であるが・・・。
どちらもどちらであり断定や確定は出来ないと俺は感じた・・・。
 しかし、マイケルクライトンのこの小説による本論とは、世界的なムーブメントにより大衆を先導しそれがある一部の人の利益 享受の方法になっていることに警鐘をならしていると俺は理解している。

 俺は、全世界の人が一方の方向に、それも清く正しいことであるという認識で動くことには恐怖を感じる。
人類は過去、プロパガンダで戦争に向かっていき、多くの罪のない人たちが死んでいった歴史がある・・・。
 過去の歴史においても、その戦争の大儀は、一部の人の利益享受にすりかえて行われていたことは認めざるえないであろうと思う。

 ゴミの分別をしたり、電気をこまめに消したりと資源を有効活用するということは非常に良いことだと俺は思う・・・。
しかし、行き過ぎたCO2削減などを正義として語ることには疑問を感じる・・・。
 一国の代表が、CO2大幅削減を世界的に発信し拍手を得て、実際は、発展途上国へのCO2削減プラントの受注により、
削減権を買うということでしのごうとしているカラクリってやつは、絶対誰が儲かるか?というのがみえみえだ・・・。

 事実はやはり、自分自身で調べるべきで、マスコミの先導には惑わされないことは必要だと俺は思う・・・。
自分自身で調べた事実から納得して行動すること・・・、これがこの時代を生き抜く術であると俺は思う・・・。


Posted by トニー at 11:42│Comments(0)
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